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眼鏡ユーザーは知らなきゃ損!眼鏡関連グッツ専門メーカー、栄商会

浜松ものづくりプロジェクト運営事務局

知る人ぞ知る、メガネ関連グッツをつくり続けて、はや70年以上の会社が浜松にあるのをご存知ですか。
実はあのブランドのメガネケースが? あのメガネ店のグッツも? メガネユーザーならば、一度は商品を手にしたことがあるかもしれませんよ。
そんな快適なメガネライフを支える、株式会社 栄商会(以下、栄商会)にお話を伺いました。

 

メガネ拭きから始まったものづくり

眼鏡ユーザーは知らなきゃ損!眼鏡関連グッツ専門メーカー、栄商会

メガネ関連グッツの企画・製造・販売を行う栄商会ですが、なんと最初はメガネ拭きをつくっていた会社だったのだそうです。
栄商会は昭和23年に創業しました。創業者の吉澤陸夫氏の実家はメガネ店。次男だった陸夫氏は独立し、メガネ拭きの製造を始めたそうです。

当時のメガネのレンズはガラス製で、メガネ拭きというと「別珍(べっちん)」という布を使うのが一般的でした。別珍とはベルベットを模してつくられた綿製の柔らかい手触りと光沢感が特徴の織物です。静岡県磐田市の福田地域は綿別珍の生産地であったため、磐田でつくられた別珍を安く仕入れ、浜松の本社で縫製、印刷を一貫して行っていたそうです。

栄商会のメガネ拭きは「セリート」と名付けられ、その後、さらに世に広まり、メガネ拭きのシェアの70%ほどを占めるほどの看板商品に成長します。
メガネ業界では「メガネ拭きと言えばセリート」と言われるほどの知名度を誇っていたそうですよ。

また、その間にメガネ拭き製造のみにとどまらずメガネケースの製造も始め、着々とメガネ業界でのポジションを築いていきました。

 

ガラスからプラスチックへ。転換期での出会い

昭和57年に、繊維業で新たな技術が開発されました。絹よりも細い繊維の「マイクロファイバー」という繊維です。
衣料用の目的で開発されたマイクロファイバー。
この開発の先駆者であった帝人株式会社(以下、テイジン)はこのマイクロファイバーを使い、洋服をつくってみたところ、どうしても袖口や襟が汚れてしまう問題が発生。「どうしてこんなに汚れるのか」ということで繊維を調べたところ、汚れを掻き取る力があることが発覚したそうです。

ちょうどその頃、メガネ業界でも新たな技術による転換期を迎えていました。
ガラス製だったメガネレンズが、プラスチック製に置き換わっていき、軽くて割れにくいレンズは瞬く間に普及していきました。

しかし、プラスチックのレンズにも不便なところはあり、それが汚れやすいという点。
プラスチックなので静電気でどうしてもほこりや油分をよんでしまいます。ガラスレンズでは十分役割を果たしていた綿別珍のメガネ拭きですが、プラスチックとの相性は悪く、一見綺麗になった様に見えても、実際はプラスチックレンズの上で汚れを動かしているだけにすぎず、なかなか汚れが取れなかったそうです。

マイクロファイバーを有効活用する方法を探していたテイジンは、メガネ拭きをつくっている会社を探し、そこに栄商会が抜擢されました。
そこから、テイジンのミクロスター(テイジンのマイクロファイバー繊維の商標)の取り扱いが始まったそうです。
今や、ミクロスターはメガネ業界のみならず、宝石、時計、カメラなど多くの業界で使用されています。

現在、栄商会では6種類のクリーニングクロスを取り扱っています。

なるほど!
そもそもマイクロファイバーって何?

マイクロファイバーとはその名の通り、micro(意味:極小)な繊維のこと。人工的に合成された合成繊維の一種で8ミクロン以下の細さの繊維のことを指します。8ミクロンと言われても、大きさの検討がつきませんよね。だいたい髪の毛の100分の1ほどの細さなんだそうです。極細です。
何か特定の繊維を指すものではないため、例えば、ポリエステル100%のものや、ポリエステルとナイロンを混合したものなど、原料や形状は様々。

栄商会の取り扱っているミクロスターはナイロンとポリエステルで構成されており、極細の繊維を化学薬品でさらに16本の繊維に分割することでつくられています。ミクロスターの特徴は、真ん中が中空になっており1本の断面がシャープな三角になっているところです。

シャープなエッジは汚れを掻き出すことに長け、真ん中が空洞になっていることで掻き出した汚れを空洞の中に押し込んで、糸の表面は常に表面は綺麗なままに保つことができます。

ポリエステル100%は油分をよく吸収しますが、断面が丸いので保水性や吸水性は少し劣ります。ミクロスターはナイロンとポリエステルの混合のため、油分と水分を吸収してくれます。また、ナイロンとポリエステルの混合割合を変えることで手触りや性質も変わってくるんですよ。

ミクロスター®︎を使ったタオルハンカチなら皮脂で汚れた液晶もこの通り。
汚れを拭き取るとピカピカになります。

 

一貫体制でスピード感のあるものづくり

創業当時からメガネ業界に携わり、製造を続けてきた栄商会。現在では、自社のオリジナル製品やその製造技術のノウハウを生かしたOEM、さらに自社で製造工場を持っているので完全オーダーメイドにも対応しています。企画から納品までを一貫して行うことができ、自社工場にはスクリーン印刷機、裁断機、縫製専用の工業用ミシン(布、革対応)などの設備を完備しています。また、多品種な製品の品質を保つため、製品の細部を熟知した当社のスタッフさんが検品を行なっているため、安心です。
今回、特別に工場を見学させていただきました。

裁断

ズレのないように丁寧に作業

縫製

革用ミシン

印刷

栄商会には、2色刷り印刷機、活版印刷機、パッド印刷機など様々な印刷機があります。
オーダーに合わせて最適な機械で印刷します。

少ロットでも対応可能な卓上小型活版印刷機

曲面にも対応できるパッド印刷機

検品

テキパキと目視で検品していく。非常に素早い

チェックを終えた製品はレーンに乗って流れていきます。

工場にはメガネクロスに名入れ、裁断を一括で行える、栄商会オリジナルの機械がありました。
工場も、これまで得たノウハウで進化を続けているのですね。

また、これらの技術でメガネ関連グッツ以外にも製品展開を広げている栄商会。
縫製の技術を生かした帆布のバッグや、メガネケースの技術を生かした電子タバコのケースなど、メガネ関連グッツの枠を出た製品も新たに開発されているんですよ。

 

専門メーカーの豊富な品揃えでマイベストワンが見つかる!

みなさんのメガネケースはどこで手に入れましたか。
大抵の方がメガネ屋さんで購入、または、メガネを購入した時に無料で付いてきたケースを使用しているのではないでしょうか。
「メガネは顔の一部です」。そんなフレーズのCMが昔ありましたが、顔の印象を決定づけるメガネのデザインに、こだわりを持っている方は多いはず。
メガネケースもお洒落の一部。せっかくこだわって選んだメガネを入れておくケースも気に入ったものを選びたいですよね。

しかし、なかなかメガネケースの種類を取り揃えて販売しているところって少ないんですよね。メガネ屋さんも主体の商品はメガネ本体ですので、ケースの豊富さはメーカーのつくるラインナップに比べるとまだまだ少ないのが現状。「いいメガネケースを探しているけど、これぞというものに巡り合わない!」そんな迷えるメガネユーザーにオススメなのが栄商会なんです。

前項ではメガネクロスを中心に話をしましたが、栄商会はメガネケースも製造を始めて、なんと45年以上! 今では、何十種類とあるデザインの中から自分にぴったりのメガネケースを選ぶことができるんですよ。

栄商会オリジナルデザインの“使えて”、“かわいい”そんなメガネケースを一部ご紹介します。

ホールディングケース

一見するとシンプルなデザインのケースですが、コンタクトユーザーやサングラスユーザーのニーズを見事に叶えてくれます。

なんと折りたたみ可能!
これなら、コンタクトの人がメガネに付け替えた時に空のケースを持ち歩かなくて済むので省スペース。
開発のきっかけは、サングラスを愛用する女性からの要望を受けてのことでした。
「大きめのサングラスをしまうケースが欲しい。でも、サングラス用のハードケースって大きくてかさばるから邪魔なんだよね。」
大きめのサングラスは小顔効果もあり女性に人気ですよね。「収納するときだけケースが欲しい」そんな願いをホールディングケースは叶えてくれます。旅行先でのアクセサリー入れなどに使用しているお客さんもいるそうですよ。

リップケース

ポップなくちびるをあしらった大胆なデザイン。こちらも実はお客さんの声から生まれた製品なんですよ。
ケースを開くと、ベロ型メガネクロスがぺろり。「メガネ拭きをよく失くしちゃうんだよね」という相談からメガネケースとメガネクロスが一体になったものを考えたそうです。一見自由な発想からつくられたように見えるユニークなデザインもちゃんと使う人のニーズから生まれたものなのですね。

メガネ缶

こんなユニークなメガネケースも。本当にアルミでできていて、よーく見ないと缶ジュースだと思ってしまいそうです。缶ジュースだと思っていたものの中からメガネが出てきたら、かなり驚いてしまいそう。遊び心といたずら心がキュートな製品ですね。

ちなみに、「MEGANECAN」の文字の下に書いてある、Glasses、Occhiali などの単語は全て「メガネ」という意味。 どこの国の言葉か気になる方は調べてみてくださいね。

UDシリーズ

こちらは油圧式で、ワンプッシュで開くメガネケース。片手でも開けることができます。
当社の代表取締役を務める吉澤隆氏のお父様がご高齢になり、両手に力を込めて開けるバネ式のメガネケースを開けるのが難しくなったのが開発のきっかけだったそうです。また、UDとはユニバーサルデザインの略で誰にでも簡単に開閉のできるメガネケースをテーマに開発されたもの。メガネケースが開いたときにメガネが勢いよく飛び出ていかないように油圧が計算されており、ふんわりと開きます。
かつて、片手が不自由な子にこの商品をプレゼントした際は、「自分で開けることのできるメガネケース」をとても喜んでくれたそうです。その後、感謝のお手紙が届いたそうで、それまでの開発の苦労が報われた瞬間だったそうですよ。
高齢になり力が弱くなるというのは、誰しもが経験することなので、こういったターゲットに寄り添ってものづくりをしてくれるメーカーさんは、本当に頼もしいです。
この油圧式ケースですが、高齢者以外にも、開けるときにネイルを傷つけないので、女性の方にも人気なんだそうですよ。

プロレザーケース

こちらは、双眼鏡ケースをイメージしたという「ガット」という製品。イタリアでつくられたプエブロ革を使用しており、普通の革よりも早くエイジング(色やツヤの変化のこと)していくのが特徴です。その場で少し磨いたのを見せてもらいましたが、あっという間に色が濃くなってツヤが出始めていました。

こちらのケースは同じくプエブロ革を使った「オーバル」。
名刺入れには「肉盛り」という立体感を与える加工をしてあり、名刺も取り出しやすくなっています。
革物で色を揃えたいと、メガネケースと名刺をセットにして購入する方も多いのだそうですよ。

アニマルスタンド

こちらはお子様用のメガネスタンド。かわいいデザインから女性にも人気で、売れ筋の商品なんですよ。
アニマルスタンドも代表取締役の吉澤氏の日常生活での気づきがきっかけになりました。お子さんがメガネをテーブルの上にほったらかしにしているのを見て、収納するのが楽しくてメガネをしっかり守れるようなそんな商品をと開発されました。

リード付きでカバンの持ち手にくくりつけるタイプもあり、いろんな用途で活躍しています。お子様へのプレセントや、ペン立て、ゴルフボールを入れてゴルフバックにつけるなど、アイディア次第でいろんな風に利用できますよ。
犬の他にも、メンダコ、ダイオウグソクムシなどの深海魚やカピバラもあって眺めているだけでも癒されます。

アニマルクリーナー

メガネケースではないですが、こちらもイチオシなのでご紹介。
「持ち歩けるメガネ拭き」をつくろうとのことで、開発されたのがアニマルクリーナー。
カメレオン、犬、猫、カエル、ワニ、カメなどのいろんな動物のお口にマイクロファイバーが収納されており、いつでもどこでも汚れを拭き取ることができます。
お口からでたクロスを紐を引っ張って収納する瞬間が最高にかわいいですよ。

気になるプロダクツvol.5【アニマルスタンド&アニマルクリーナー】

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その他

栄商会では、その他にもメガネチェーンやグラスコード、メガネクリーナー(電解アルカリイオン水)、メガネのお手入れのための精密ドライバーなどメガネユーザーに嬉しいグッツも取り扱っています。
さらに、OEMの商品開発も多数行なっています。メガネクロスの名入れから、メガネクリーナーのボトルデザイン、メガネケースデザイン・製造など色んな製品でお願いすることができます。

また、こちらは革加工のメガネ。
栄商会は柄の部分を手がけたそうです。

ここで紹介したのは本当にごく一部です。
取り扱いの製品は栄商会のオンラインショップ(メガネケース専門店 メガネケース・ドットコムhttps://www.megane-case.com/)で確認・購入することができますよ。
また栄商会の建物の中入ってすぐが、販売・サンプルコーナーになっていて、誰でも自由に見ることができます。もちろん、その場で購入もできますよ。
本社の販売・サンプルコーナーは、出張の折に出勤前に寄る人や、観光ついでにタクシーに乗って来る人など、県外からの人も多く訪れるそうです。まさに「知る人ぞ知る」、その道の有名メーカー。 ご興味のある方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

ほッと編集後記 ほッと編集後記

まず、メガネケースの豊富さに驚きました。私たちがメガネ屋さんの店頭で目にしていたものってほんの一部だったのだな、と思い知りました。また、ケースもユニークなデザインながら、「メガネを保護する」というメガネケースに求められる大前提はしっかり考えられていて、さすが専門メーカーだなと思いました。「開発者が自分でも欲しいものをつくる」そんなお話も伺いました。「実生活で必要だと思ったものをつくる」からこそ、長い間、みんなに愛される製品をつくることができるのですね。
また、社内の販売・サンプルコーナーには自社製品のみならず、OEMのサンプルもたくさん置いてありました。
「メガネをかけている人なら一度は知らずに栄商会さんの製品を使ったことあるんじゃないの?」とそのシェアの広さに驚きました。
まさに、メガネライフを影で支えてくれる会社。この先も、どんな素敵な製品でメガネライフを彩ってくれるのか、とても楽しみです。


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