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浜松をシャツの街に!服飾作家がつなぐ遠州織物と人

浜松ものづくりプロジェクト運営事務局

本日は洋裁の技術を生かして人と地元産業である遠州織物を繋ぐ、服飾作家の水野さんを訪ねました。
DM.Saeの屋号でオーダーメイドの洋服を手掛ける水野さん。遠州織物を使ったオーダメイドのシャツは男女問わず幅広い年齢層に人気です。
2012年からは、はままつシャツの代表としても活躍されており、手縫いでシャツをつくるワークショップなどを通して地元の人に遠州織物の技術や魅力を伝え、地元の人が遠州織物を買うだけでなく楽しめるような、そんな産地ならではのスタイルを確立させるべく活動を行なっています。

水野さんから見た遠州織物の魅力、服飾作家という仕事についてお話を伺ってきました。

はままつシャツ
DM.Sae
代表

水野 さえ子saeko mizuno

DM.Sae としてのお仕事について

Q洋裁をはじめたきっかけを教えてください。

元々は趣味から始めたんですよ。それまでは主婦をやっていて、趣味で自分の子供の洋服なんかをつくっていたんです。小学校の入学式に着ていく洋服をつくりたいと思った時に、裏地がつけられなかったんです。
それから、ゆくゆくは子供のウエディングトレスをつくりたいとも考えていたので、洋裁教室に通い始めたのがきっかけになります。

QQ オーダメイドの洋服をつくるときのこだわりを教えてください。

浜松をシャツの街に!服飾作家がつなぐ遠州織物と人

ボタンを変えてみたり、ポケットを付けてみたりなど「その人ならでは仕様」になるように、というのを心がけています。デザインを被らないように変えるというよりかは、お客様一人ひとりの顔を思い浮かべてつくると同じものにはならないですね。
オーダメイドではあるのですが、まったくオーダー通りにつくるというのは少ないかもしれません。
オーダメイドを頼むきっかけや潜在的な要望として、お洋服を通して「新しい自分」を発見したいというのが少なからずあると思うんです。そういったプロの目線での新しいスタイルの提案を期待されているお客様は多いと感じますですので、自分なりの提案を混じえながら一対一の関係を楽しみながらオーダーメイドはつくっていますね。

QQ オーダーメイドに求められていることってどんなことだと思いますか?

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ファストファッションに限らずデパートに売っているものでも、どこの誰がつくっているのかというのが年々わかりづらくなってきていると思います。
また、お店で売っているものは良くも悪くも不特定多数に向けてつくられているものですよね。
オーダーメイドはやはり、自分のためだけに作るオリジナルなものですから、そこに価値を見出してくれる方は多いです。
自分の知っている人で、自分のこだわりや要望をしっかり聞き入れて、しっかりつくってくれる人。一対一でのやりとりができて、側にいる自分だけのデザイナー。そんな深い関係値を築いていくことが信頼感に繋がるのではないかと考えています。

はままつシャツの活動について

Qはままつシャツの活動を始めるきっかけを教えてください。

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今のはままつシャツの前身である、大人の部活動「はままつシャツ部」が結成されたのが2012年です
結成当時は、浜松は織物の産地というものの、機屋さんには使われない生地が山のようにあったんです。
機屋さんも同じように感じていたと思うのですが、布はたくさんあるのに決まった流通経路でしか生地が表に出ていかない現状に私自身ジレンマを感じていた んです。

私はたまたまつくる側の人間で、DM.Saeの屋号でオーダーメイドを承っていました。
ある時、「自分の気に入ったシャツが欲しい」って方がいて、ここに布があって、欲しいって人がいる。じゃあ、みんなで自分のシャツを作ればいいんじゃないか 、と始めたのがきっかけです。
案外、単純にスタートしたんですよ。
そのうち、自分の話に賛同してくださる方々が集まり、大人の部活動「はままつシャツ部」になりました。
大人の部活動「はままつシャツ部」はうまい具合に、生地の産元さんや私のように作る人、売る人…、いろんな立場の人が集まったんですよ。

Q今の「はままつシャツ」になった経緯は?

はままつシャツ立ち上げのコンセプトは「大人の部活動」でした。当初は販売会だけで活動していたのが次第に「織物産地見学ツアー」「朗読音楽劇」「定期販売会月2ショップ」などのイベント企画を開催したり、ふじのくにシャツに認定頂いたりと、「部活動」の範囲を超える広がりになっていきました。そこで2017年をもって部活動は終了し、はままつシャツ言い出しっぺの私が活動を引き継いで今のカタチになったんです。

Qシャツをつくるワークショップはいつから始められたのですか?

ワークショップは去年からになります。
DM.Saeでは洋裁教室も行っているのですが、「ずっと洋服をつくりたいと思っていた」「集中する時間が心地いい」などの声は多くて、「服をつくる」ことに関する潜在的な欲求は感じていたんです。

遠州織物を知っている人は多いけど、それを使って何かをつくることのできる人は限られてきますよね。
認知はされているけど、購入することしか入り口がなかった んです。

「つくりたい」という気持ちは皆さん持っているんだな、ということをなんとなく日々感じていたところに、NHKの朝の連続ドラマで「とと姉ちゃん」ってドラマが放送されていたんです。

浜松をシャツの街に!服飾作家がつなぐ遠州織物と人

そのドラマで、古い注染の浴衣をリメイクして「直線断ちワンピース」をつくるという講座を主人公のとと姉ちゃんが開催するという回があって、そのシーンを目にして「やらなきゃ」と思った んです。

 

浜松も注染の産地ですし、ちょうどよかった。突き動かされるように、直線断ちのワンピースをつくるワークショップを半月で準備しました。
そのドラマが放送されたのが7月の末で、そのワークショップを開催したのが八月の中旬!自分でも、あの時はよくやったなと思います。

 

直線断ちワンピースのすごいところは、サイズがフリーなところ。一つのサイズで、M~3Lくらいの体型をカバーできることに驚きました。 直線なので初心者でも簡単に作ることができることも魅力です。

ワークショップは好評に終わり、その時からふつふつと「もっと何かできるんじゃないか」と。
直線断ちのワンピースのワークショップの経験を踏まえて誕生したのが「シカクイシャツ」です。
男性も女性も着ることのできるシャツを考案しました。

Qはままつシャツの今後の活動を教えてください。

ちょうど最近、DM.Seaの工房で「@WITH」という交流スペースを新しく始めました
販売会やワークショップ後の懇談などに活用したいと考えています。

また、ワークショップをしている時に、皆さん、とてもいい顔をなさるんですよ。
手作りの面白さや布を楽しむ、布と遊ぶ、そんなものづくりや遠州織物を楽しむ、ひとつの入り口になってもらえたらいいなと思います。

後は、ワークショップの活動を通して、「人と地元がつながる」
ワークショップに参加してくださった方で、自分のつくったシャツを着て、その生地を織った機屋さんに行った方もいらっしゃって。機屋さんも自分たちが作ったものを喜んでくれる姿が見られるというのはすごくやりがいになるし、着ている人もこの人がつくってくれたんだって知ることができる
そんないい循環を生み出す、そんな役割をシカクイシャツが果たせればこんなにいいことはないと思っています。


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