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きこりさんに聞いた、木のこと森のこと

浜松ものづくりプロジェクト運営事務局

「きこり」とはどんなことをしている人だと思いますか?

森林の樹木を斧などにより伐採すること、もしくはそれによって生計を立てている者

出典:「樵」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』

この定義だけ聞くと、昔話に出てきそうなイメージですが、実際にはどんなことをしているのでしょう。

今回、「街と山をつなぐ 顔の見えるきこり」として活動されている前田さんにお話を伺いました!

山と街をつなぐ顔の見えるきこり
Kicoro

前田 剛志takeshi maeda

 

天竜の森を守る

前田さんは天竜のきこりとして森を守る活動をされています。
みなさん、「健康な森」ってどんな森だと思いますか?

葉っぱが綺麗な緑で、下草も豊かに生えていて差し込む日が綺麗な森。そんな森を想像しますよね。
そんな綺麗な森を作っているのが「きこり」なんです。

「木を伐るのが仕事なんじゃないの?」「それがどう健康の森につながるの?」そう思いますよね。
森を健康に保つには木を伐ることが大切なんです。

天然林と人工林

森のタイプはさまざま

森にも様々あり、ここではそれぞれの違いについてお話ししたいと思います。
森と一口に言っても同じ森は一つとしてありません。森を構成する植物やその成り立ちで異なるからです。

よく対比されるのは、天然林と人工林です。
天然林と人工林で何が違うのかというと、「自然の力で木々が生まれているか」という点です。

種が動物や水や風などの力により運ばれ、自然に発芽して森が生まれている森は天然林と言えます。

さらに、天然林には二つ種類があります。一次林と二次林です。
一次林とは、つまり原生林のこと。
自然のままの手つかずの天然林のことを「原生林」と呼びます。人間による伐採や植林が一切行われていない森のことです。
そして、その一次林が伐採や火事などで木がなくなり、その後自然に再生した天然林を二次林と呼びます。
一方、人が苗を持ち込み、植えて育てたものが人工林です。

人里と里山

人が介入した森林は天然、人工とはっきり区別のつくものばかりではありません。
古くから人間は、山や森の資源を活用してきました。
例えば、農家の人が落ち葉を肥料にしたり、家畜の餌にしたりなどの他に、燃料として薪や炭をつくるなど、生活になくてはならない存在でした。
かつて、人里の近くで人間の活動と共存してきた里山の雑木林は、クヌギやコナラなどの成長の早い広葉樹で構成されていました。これらの広葉樹が生きてゆくためには陽の光が必要です。なので、適度に伐採して日が射すようにしないと枯れてしまうそうです。
また、人間の方から見ても成長が早く、種を植えずとも伐り株から芽吹くこれらの広葉樹は持続可能な資源として好都合でした。人間の手が入ることで、クヌギやコナラはそこで生きていくことができた。そんな共存の形もかつてはあったんですね。

 

木を伐ることは森を守ること

里山の雑木林のように、半分天然、半分人工のような天然林もあれば、全く一から作り出された人工林もあります。

スギやヒノキの森がそれに当たります。木曽ヒノキのように天然林のものもありますが、それはごく少数です。国全体の森林面積のうち40%が人工林です。さらにスギとヒノキの人工林の割合は国全体の森林面積に対し28%と約4分の1の割合を占めているんです。

なぜ、こんなにスギとヒノキの人工林が日本に多いのかというと、戦中に燃料として広葉樹をたくさん伐採してしまいハゲ山状態の里山が多かったこと、さらに戦後、住宅を建てる材料の確保のため、補助金を出し日本の山にスギとヒノキを植えることを推奨した拡大造林という国策を政府が推し進めたこと、そして、ちょうどそのころにエネルギー転換があり、炭や薪などからガスにエネルギー資源が切り替わり広葉樹を育ててもお金にならなくなったことなど、様々な原因があり、山主は一斉にスギとヒノキの人工林に作り変えていったのだそうです。

人工林は良い木材になる木を育てるため、最初は苗を密に植えます。その後、密に生えている木を程よい間隔で伐採する「間伐」を繰り返すことにより、自然な森林の状態にしていくのだそうです。そのため、森の手入れが絶対的に必要になるのです。

「間伐」や枝同士が込み入って日が差さなくなっているところの枝を伐る「枝打ち」などの森の手入れをしてくれているのが「きこり」の方たちなんです。

 

チェーンソーについて

今回、そんな森の健康を守るきこりの前田さんに付き添ってもらい、伐採体験をしてきました。

昔はノコギリや斧を使って木を伐採していました。
現代ではチェーンソーを使って作業しています。

チェーンソーで作業する時に必須な安全装備。
ヘルメット、ズボン、手袋、ブーツが基本的な装備です。

チェーンソーは右利きでも左利きでも持ち方は一緒です。チェーンソーの切創事故で一番多いのが左足の怪我なんだそうです。

そのため、ズボンには刃物が当たっても切れないような加工が施されています。スボンの中に長く細い特殊繊維が入っており、ズボンに刃が当たるとチェーンソーの回転する刃に繊維が絡み付いて中に送られ、ギアを強制的に止めることで歯を止める仕組みになっています。
ズボンの他にもチャップスといったズボンに巻きつけ後ろでバックルでとめるタイプの防護服もあります。

安全装備ってもっと鎧みたいに頑丈な作りかと思ってました。
前田さん
そんな硬くて重いものつけながら山で作業なんてできないからね。
そうか…。動きやすいのは大前提ですよね。

イラストなどではノコギリのようにギザギザの歯で表現されるチェーンソーですが、実際は自転車のチェーンに小さい歯が付いている程度。歯の一つ一つがカンナのようになっているのだそうです。
一個一個の歯が少しずつ木を削っていくことにより、木を伐っているんですね。

 

では、木を伐ってみよう!の前にお手本を

いきなり真横から伐りかかろうとする私

前田さん
じゃあ、伐ってみようか。まず、どうすると思う?
まず?えっと、こうですかね。(ノコギリで木を真横に伐ろうとする)
前田さん
待て待て。まずは、木を倒す方向を決めなくちゃ。

森林の中は木が密集して生えています。まず、どこに木を倒すのか、どう倒したいかを決めていきます。
素人の考えですと、山の斜面の下に向かって全ての木が倒れてくれるのではないかと甘く考えていましたがそう簡単ではないんですね。

STEP1 木の重心を調べる

「木の重心?そんなの考えたことなかったなあ」

木に背中をつけて上を見上げます。
この木がどっちに「倒れたがっているのか」を探ります。

前田さん
この木は割と簡単だと思うよ。
(真剣に上を見上げ) 重心?全然わかんないなあ…
前田さん
木の頭がどっちの方向に向いてるかを見てごらん。
上を見たときに枝はどっちを向いてる?

木の頭が傾くってことは木の重さがその方向に向いているということ。
一番簡単なのは重心の向いてる方向に倒すことなんだそうです。

しかし、森の中のスペースや安全を考慮して重心に逆らって木を倒す必要のある時は、こちらの楔(くさび)という道具を使うそうです。

楔(くさび)。斧の背で打ち込んで使う

STEP2 周辺の安全を確保する

前田さん
木を倒すってことは、何十年もの間安定してたものを不安定にする作業。
それは危険が伴うことなんだ。
前田さん
これ上を見た時に何が危険かわかる?
え?上?…特に目に見える危険はないような…
前田さん
よーく見てごらん。上に枯れ枝が一本ひっかかってる。
ん?どこです?枯れ枝?
(5秒ほど凝視する) あ!見逃してた!

たった一本の枯れ枝でしたが、
自分が下で作業しているときにあの枝が落ちてきたら…?
木が重心を変えて倒れたときにバランスが崩れて落ちてくるかも…。
そこまで予測して見ておかないといけないんですね。

枯れ枝の他にも、蔓(つる)が巻いていたりすると重心が変わったときや倒したときに蔓(つる)がぶら下がったりするそうです。蔓(つる)と言っても、畑で見るきゅうりの蔓(つる)なんかとは違い、ちょっとした枝ほどの太さと硬さがあったりするので危険です。
これらを見逃してしまうと自分の危険に繋がるため、この木を伐る上でどんな危険があるかを把握しなければなりません。

STEP3 退避経路の確保

重心方向を確認し、倒す方向も決まったら自分はどちらの方向に避難するのかを決めます。

前田さん
木が倒れたときに「おー倒れた倒れた」ってぼーっと見てたら、根っこがポーンと跳ね上がることもあるから

炭鉱業とならんで労災発生件数ワーストワンだという林業。木を伐るというのは大変危険なことなんですね。
生の木は水が豊富に含まれていて、杉の木一本でも100キロどころではないですから、これが自分のうえに倒れてきたらひとたまりもないです。

木を伐る前に自分の身の安全をまずは確保することが大切なんですね。

STEP4 受け口をつくる

前田さん
受け口は三角形に伐るんだけど、木の倒れてくる方向を8割がた決めるものなんだよ。

まず、木を倒す方向に対して受け口と呼ぶ切り口を入れます。
  木に対してまっすぐなラインと斜め上からのラインの交わるところが最終ラインで「会合(かいごう)線」と呼ばれています。
  この会合線に対して垂直方向に木が倒れていきます。
なので、受け口を正確に作ることが大切です。
これがずれてしまうと何度でも作り直さなくてはいけません。

STEP5 追い口をいれる

先ほど、作った受け口とは反対の方向から追い口を入れていきます。

当たり前ながら木の大きさ、長さに驚く

追い口は受け口の水平ラインより少し上から入れる

追い口は全部伐らないとのこと。伐らずに残しておいたところが蝶番(ちょうつがい)の役割を果たし重心通りに倒れてくれるのだそうです。
伐らずに残しておいたところをツルと呼びます。

前田さん
さっき受け口が8割っていったけど、ツルの残し具合が2割かな。
ツルの残し具合で倒す方向を少し修正することができる

ツルの残し具合は木によっても違うそうで経験がものをいうところ。
例えば、木に腐りが入っていたりすると、木の繊維がそこの部分にはないためツルの残し具合も変わってくるのだそう。

どこに腐りが入っているかは、伐ってみないとわからないそうですが事前に気づくケースもあるといいます。腐った木特有の匂いやわずかな変色など五感を駆使して木の教えてくれる情報をよく見て受け取ることが大切なのだそうです。
それによって、どう対応するのかも決まってくるのだとか。

 

樹液?この白いのはなんだろう?

前田さん
(斧を伐り株に打ち付ける)この白いものはなんだと思う?
樹液ですか?
前田さん
これは木が飲んだ水だよ。
今の今までこの木は水を飲んで生きてたんだよ。

取材を行ったのは12月。この時期は木が寝てるとき。夏場はまた水の出方が違うそうです。
伐り株の表面の手で触ってみると、想像していたよりもジュワッと水がしみていて驚きました。そういえば、乾燥している売り物の木しか触ったことがなかったです。
木が生きているということをこんなに強く実感したのはこれが初めて。
「伐りたての木ってこんなに瑞々しいものなんだ」と感動しました。

前田さん
生の木は水のタンク。木が成長するために水を吸収して必要な分だけ使って、使わなかった分をわけてくれてる。ね、木を伐ってみて初めてわかることってあるでしょ?
はい。ありますね。聞くのと実際に触るのとでは違うな〜

水が含まれている率を含水率といいますが、杉の木は多いもので200%あるものもあるくらい多く水を含みます。

山に降り注いだ雨は最初に木に吸収されているんだな、この木のおかげで私は水を何不自由なく使うことができるんだなと教科書などの図解でしかイメージできなかった部分が見えてきて、森の重要さを切実に感じました。

 

木を伐ってみよう!

初心者のため、ノコギリでトライ!

なれないノコギリでへっぴり腰になる

木にかじりつくも、悲しいかな捗らない。
斜めに伐るのが難しい。

やっと終わりが見えてきた!
ここまでおよそ20分。

石で受け口を叩く。

外れた!

お次は追い口。一心不乱にギコギコする。

木の重みでノコギリの刃が進まず、何回か休憩をはさむ。
日頃の運動不足を恨む。筋肉痛の予感しかしない。

前田さん「そろそろ大丈夫だと思うよ」
私「ああ、ついにその時が…」

木を手前方向に押します。徐々に揺らしていきます

すでに倒れかけた木に余分のひと押し!倒れろ!

倒れた!

ありがとう。

はじめてのきこり体験一部始終が動画になりました

 

愛しの丸太

前田さん
これ、今日伐った木ね。これ、あげるからこれで何か作ってみなよ。
ありがとうございます!

自分で伐った木は可愛さもひとしお。大事に抱きかかえます。
この木で何を作るのか?乞うご期待!

 

現在の林業の現状

最後に山の中で、現在の林業についてのお話を聞きました。

前田さん
この木は間伐※した後の木。これ、この後どうすると思う?
うーんと、この後運び出して売るんですか?
前田さん
これね、捨てちゃうんだよ。
え!なんで?

※間伐…森に密に生えている木を程よい間隔になるように伐採し日が差すようにすること

一見したところ、普通の木ですが捨てられてしまう間伐された木。
理由は場合によってあるそうですが、今の日本の林業の仕組みでは基準に合わないものは市場に並ばすに捨ててしまいます。
曲がっていたり、腐りがはいっていたり、極端にシミが入っている、直径が10センチよりも細いなど木に設けられた基準値は多く、それに満たないものは捨てられてしまうのだそうです。

一般的に、市場に出される木は日本の建築の基準に則した約2m〜6mの丸太にして市場まで運びます。

前田さん
ひのきの4mで直径が10センチ。いくらで買う?
木材の値段が安くなってるのは知ってるけど、ひのきだし、基準も満たしてるわけですよね?そうだなあ、5,000円くらいなんじゃないかなあと…。
前田さん
その値段ならね、日本中のきこりが喜んで売ってくれる。みんなが押し寄せてくるよ 笑

実際は一本400円くらいなんだそう。思わず「安ッ」と心の声が出てしまいました。
直径10センチの丸太にまで成長するのにだいたい30年は生きていたひのきがたったの400円。

しかも、その400円のなかに伐採する工賃と山から木を運び出す搬出費、市場にまで運ぶ搬出費が含まれていると聞いてさらに愕然。
一体、何本伐採すればその日のお給料が出るのか…

捨ててしまうくらいなら伐らなきゃいいんじゃない、と単純に考えることはできません。
間伐を行わないと、木が密集してしまい山に日が入らずに森全体が暗くなり、木や下草が枯れ不毛な土地になってしまいます。不健康な山は、雨などのちょっとした刺激でも土砂崩れの起きる山になってしまい、私たちの生活を脅かすような存在になってしまうのです。

なんで間伐材にして出さないんですか? 間伐材をうたえば、需要はありそうですが…。
それでも、コスト感って見合わないものなんですか?
前田さん
あぁ、そうか。山の中で伐って捨ててしまうような木材を間伐材だと思ってる?
こういうような木は間伐材じゃないんだよ。
!?
前田さん
誤解している人は結構多くて、間伐材って言葉だけが一人歩きしちゃってるんだよ。

間伐された山から運び出されて市場に並んだものが間伐材で、捨てられてしまう基準に満たない木材は「捨て伐り材」というのだそう。

基本的に今の天竜の市場の木はほぼ間伐材なんだそうです。 ここでちゃんと理解しなくてはいけないのが、皆伐※と間伐によって取られた木材には優劣はないということ。(※皆伐…辺り一帯の木を全て伐採すること)

間伐材は品質に何も問題なく、間伐という伐採方法で取られた木なんです。
間伐材=森の管理のために仕方なく伐られた、使うことのできない木ではないんですね。
間伐という目的で伐採されたというだけであり、間伐はあくまで伐採方法のひとつ。間伐材だからといって品質が劣る材というわけではないんですね。
間伐材ってエコとか資源の有効活用のイメージがありましたが、間伐してとれた材=エコということには簡単に結びつかないんですね。

この「捨て伐り材」を有効に活用できて初めて、エコ、資源の有効活用と言えるということなんですね。

前田さん
自分が何がしたいかって、こういう木を生かしたいんだよ。

「森は木材の生産のためにあるわけじゃない。」

山は水を生み出します。水は川を流れ、美しい海を作ります。水は農産物、水産物のような私たちが食べるものにも影響を及ぼします。山は、私たちの生活の礎なんです。
だからこそ、健康な森であってほしいと願うし、絶やしてはいけない。

でも、実際に林業に従事していない私たち一般消費者にできることは何か。

持続可能な森を作っていくためには、森林の管理をする人材が絶対的に必要です。
ですが、その仕事に採算性がないと職業として成り立ちませんよね。

天然林でも人工林でも、そこから生み出されるものを少しでも利用していくことが森を守ることに繋がるのではないでしょうか。

そんな捨て伐り材やスギやヒノキの間伐時に邪魔だからといって伐採されてしまう木を使った製品があるんです。
クロモジ の木を使った「森の香茶 クロモジ 茶」や木の年輪を生かした食器「KinoWa」もそういった経緯から生まれた製品なんですよ。

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前田さん
クロモジ茶やこういった製品をきっかけに森に興味をもってもらい、 街の人が少しでも森を身近に感じてくれたら嬉しい。 山の中に来てくれた時に初めて自分は森のことや木のことを伝えられるから。

林業に携わる中で、捨て伐り材に出会いずっと違和感を覚え続けていた前田さん。

前田さん
若い頃、年寄りと同じ山に入って木を伐って、太い木とかその後どうすんのって聞くと「そのまま捨てちゃう」って聞いて。
「こんな太いのもったないじゃん、運び出せば?」ってその時は言ったんだけど、「運び出しても赤字になるから出さんで捨てる」って言われて、「なんか変だよな」って感じ始めた。

天竜の林業・木材流通関係者で結成したTENKOMORI(天竜これからの森を考える会)という会の会長に座についた時に「きこり」と聞いても実際に何をしてるのか知らない人と出会う機会が増えたそうです。

前田さん
毛皮のベストに頭にハチマキ巻いて斧を持って山に入って、みたいな…
自分たちがまず山の中で何をしているのか伝えないとまずいなと思った。

「街と山をつなぐ 顔の見えるきこり」として活動し始めた前田さん。
その後、いろんな人に出会い、学校で講座をしたりなど、街の人に山のことを伝える活動をしていく中で、クロモジ茶という一つの答えにたどり着いたそうです。

前田さん
今までここで林業やってた人って誰もクロモジでお茶をつくろうなんて思ってなかった。
でも、ちょっと違う視点を入れることで新しいプロダクトが生まれて、それが世に出ていって新しい雇用が生まれて山で人が生活できるようになる。

「山には既存の仕事は少ないかもしれないけど、作ろうと思えば隙間はいくらでもある」と前田さん。
インターネットが発達して場所というものに昔より制約がなくなってきた今の時代、山で暮らすという生き方に魅力を感じる人も多いのではないでしょうか。

前田さん
田舎の方が生きるスキルっていうのは必要かもしれないけど、
確実に人生のおもしろさっていうのが山の生活にはあると思う

捨て伐り材のこと、初めて知りました。私たちの生活に森が必要なのは揺るぎのない事実。
どうせなら、森の恩恵を目一杯浴びたいですよね。
今の時代にあった新しい森との付き合い方、資源の活用の仕方を考えていく時期がきているのですね。

ほッと編集後記 ほッと編集後記

やはり数日後に筋肉痛がきた。覚悟していた腕よりも、お尻と足の筋肉痛がひどかった…。
木を伐るって想像していたよりも大変な作業なんですね。
山なので当然足場は良くない。手順の初めの方である受け口の完成の前に早くも頭で自問自答が始まった。

 

「日頃、パソコンのマウスより重いものを持たない、そんな生活を普段過ごしている私が木を伐ろうなんて無理なことなんじゃなかろうか。」
「いや、なんとかなるはずだ」

 

なんども休憩し、額に汗し、手の感覚もなくなってきたぞ、という時にようやく木が倒れた。
自分より大きな木が音を立てて倒れていくのを見て「本当に自分がやったのか」という驚きと「ついに倒したんだ」という感動とが一緒くたになったような言葉では言えないような心持ちになった。

 

「何十年生きてきた木を伐ったんだもんな、そりゃ大変だよな…」
伐りたての伐り株を手で撫ぜながら、愛おしさのような、感謝の念のような、達成感のようなものを覚えた。
顔を上げた時、私は、以前よりも木のことが好きになったし、ほんの少し成長したように思う。


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