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気になるプロダクツvol.3【見惚れる美しさ。年輪の食器】

浜松ものづくりプロジェクト運営事務局

気になるプロダクツvol.3【見惚れる美しさ。年輪の食器】
気になるプロダクツvol.3【見惚れる美しさ。年輪の食器】

美しさに見惚れる。木の履歴を刻んだ年輪のお皿

天竜材を使った可愛い食器「KinoWa」。
一見して食器には見えない外見はお皿という概念を覆す。
食べるという行為を新鮮に演出してれる「KinoWa」は特別感をもたらしてくれる。あたたかみのある木の皿に盛られた食べ物は何故か普段より色鮮やかに見えるから不思議だ。

通常、丸太を輪切りにすると乾燥により割れが生じてしまうもの。そのため、木でコースターなどを作る場合、まず先に板の状態にしてしまい、そこから丸くくり抜いてるものが多い。輪切りにしたものをそのまま扱った製品は実は少ないのだ。
La Mugaさんの「KinoWa」は割れが入らないように特殊に加工されている。
輪切りを使ったもので、ある程度の厚さのある割れのないものは何度か目にしたことはあったが、5mmほどの薄さで割れていない輪切りのものは、私も初めて見て驚いた。

食器として使用するには、変形や水分などが気になるところだが、特殊塗装により、変形・割れ・ヤニの発生を抑制している。

なにより魅力的なのはやはり年輪の美しさだろう。
繊細だが、有機的な線の重なりが生み出す美しさはひとつの作品だ。
アートのような美しさに思わずまじまじと見入ってしまう。

そして、面白いのは年輪の形がどれひとつとしてかぶるものがないということだ。私たちが頭の中でイメージする年輪より、現実の年輪はずっと多彩である。

STORY

La Mugaの代表を務める今西さんにお話を聞いた。

「ものづくりに携わりたい」そんな想いから、当時話題になり始めていた「パーソナル・ファブリケーション」という「デジタル機械を使ったパーソナルなものづくり」という新しいものづくりの形態に興味を持ったという。
この新しい分野での先駆者であるファブラボ鎌倉のWebサイトで情報収集をしている際、たまたま「FUJIMOCK FES」というイベントを見つけ「木を伐採するところを見てみたい」とイベントに参加したのがきっかけだった。

今西さん
私はFUJIMOCK FESで人生が変わってしまった、変わった人ということになっています 笑

FUJIMOCK FESは今年7年目を迎えるイベント。富士山の間伐材を用い、アイディアを形に(MOCK-UP)するというこのイベントは「テクノロジーを用いて、木材の新たな可能性の探求」というのが最大の特徴。毎年個性豊かなプロダクトが生み出されている。

「木材の新たな可能性の探求」にはこんな目的もある。
「捨て切り材」というのをご存知だろうか。
日本の市場の基準に当てはまらない木材や、売って得た利益で市場運搬などのコストが見合わない木材は市場に出ることなく山の中に放置されている。
そんな材を「捨て切り材」というのだが、FUJIMOCK FESにはそんな山の中に捨てられてしまう木を何とかして利用できないか、世に出していけないかという目的も含まれている。

秋に富士山のヒノキを伐採、翌年の春に伐採したヒノキを使い作品を発表する。

今西さん
丸太が目の前にあって薄い板を切出そうとすると輪切りが簡単な手段でした。

ところが輪切りにするとあっという間にひびが入ってしまう。木の加工に詳しい者であれば、「輪切りの板にヒビが入るのは常識」なのだそうだ。

今西さん
FUJIMOCK FES主催の工房のスタッフさんがヒビが入るのは仕方がないことなのだと教えてくれたのですが、木工素人の私は納得がいかなかったんです。

この時、初めてヒノキを扱った今西さん。

今西さん
輪切りの板をみたとき年輪の美しさに感動し、ひびが入らなければいいのにと思っていました。

納得がいかず、いろんなことを試したそうだ。
試行錯誤の上、割れのない輪切り板をつくることに成功。

今西さん
実際にひびが入らないものが出来たときはうれしくなり、この感動を世の中の人々に届けたいと考えたのが起業することにした動機です。

完成品を関係者に見せると「常識を覆した」と好評。そのことも起業の後押しになった。

製品化に向けて

加工ノウハウの流出防止のため自力での製造販売にこだわり、工場・設備は全て自分で用意した。丸太をスライスするための機械がなかったため、なんと専用機を開発したそうだ。
それにより生産性の高い設備を生み出した。

製品が現在の形に辿り着くまでに様々な苦労があったそうだ。

生木の板を割れないようにすることは出来たが、お客様のところで水に濡れたり、日光に当たったり、風に当たったりするとあっという間に割れてしまい、起業当初は商品といえるものではなかったという。

生産体制を整えて半年、思わぬところで壁にぶつかった今西さん。
藁にもすがる思いで塗装の講習会に参加したそうだ。その講習会で「これだ!」という塗料に巡り会った。その後、塗料のメーカー本社まで出向きアドバイスをもらい、現在使用している塗料を正式に採用。この塗料を塗布することで、耐環境性が一気に増し、製品販売までこぎつけた。
起業して一年後のことだった。

ようやく製品化し、「何にでも使えます」と触れ込んで販売したが全く売れず…。
店頭販売を重ね、客の動向を観察した。その中で、女性客が「お皿」として製品を眺めていることに気づいた。

当初、想定していたものとは違う需要。
しかし、「塗布している塗料が食に安全だとメーカーは謳っていなかった。」
メーカーに問い合わせたものの返答はなく、しばらくしてメーカーのウェブサイトをチェック。

「食品衛生法規格基準適合品、学校環境衛生基準適合品」である旨の記載が追加されていた!

今西さん
(食に安全だと知って)メーカーさんに感謝し、安心してお皿として打って出ることが出来ました。
起業して2年目に、Design Tokyo に出展したのを機に飲食店や個人のお客様にご購入いただいています。

Design Tokyoは東京ビックサイトで行われるデザイン製品の展示会だ。当日は世界中から製品が集まる。
La Mugaは今年で4年連続の出展となる(2019年2月時点)。

こだわり

やはり、「KinoWa」の1番の魅力は木目。
塗ったように見えない塗料を採用することにより、生木の木目の趣を大事にしている。
販売方法も、店頭販売やネット販売による直接販売にこだわっている。

今西さん
1枚1枚が世界に唯一つのもの。お客様がお気に召したものをご提供したいのです。

直接販売にこだわるのは「製品とユーザーの出会い」を大切にしているが故だ。

「KinoWa」は記念品などにも相性がいい。名入れやロゴ、感謝の気持ちなどのメッセージも彫刻できる。

「KinoWa」は食器としても使えるがコースターとしても展開している。

 

こちらの製品は水滴のついたコップなどでも使いやすいように、彫刻が施されているためコースターとして最適だ。

年輪の魅力

FUJIMOCK FESで講師を務めるKicoroの前田さんにお話を聞いた。
「山と町をつなぐ 顔の見えるきこり」として活動する前田さんは、La Mugeさんに木の提供している。

前田さん
年輪は木の履歴書なんですよ。

木に精通した方から見ると「KinoWa」には、また違った魅力があるそうだ。

年輪を形作っているのは生まれ育った環境。同じ天竜の森で育った木でもちょっとした違いで色や模様に違いが出るという。
木がどういう森でどういう生き方をしてきたのか、それが年輪には全て刻まれているのだ。
きこりにとっての年輪は、ただの年齢の目安だけじゃなくて読み物なんだそうだ。

それを聞いて改めて「KinoWa」を見ると面白い。
模様としての美しさだけでなく、木の生きてきた証がここにはある。
そう考えると、なんだか愛着がわき、もう少し眺めていたくなる。
「KinoWa」を知れば知るほど魅力が増していった。

製品を購入したい方は

「KinoWa」を購入したい方はインターネットして購入可能です。
個人用はもちろんのこと、結婚式のノベルティにも購入される方がいらっしゃるそうです。

「KinoWa」はレストランやカフェなどのレストランにも採用されているんですよ。
また、ニューヨークで出展したりなど注目の集まる「KinoWa」。
下記、La Mugaさん公式サイトからお問い合わせ可能です。

La Muga http://la-muga.com/

La Muga

facebookページ https://www.facebook.com/LaMugaJapan


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