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シンプルだからこそ。アイディア溢れる木工の世界

浜松ものづくりプロジェクト運営事務局

オーダーメイド家具を取り扱うSHOP ONPU♪

浜松市浜北区にあるオーダメイドの家具や雑貨を扱うSHOP ONPU♪さん(以下:SHOP ONPU♪)。 店内にはカントリー調のかわいい家具や雑貨がたくさん!

SHOP ONPU♪で扱っている製品をつくっている株式会社町田木工場(以下:町田木工場)さんへお邪魔しました。
町田木工場の代表取締役であり、家具職人でもある町田さんにものづくりについてお話を伺って来ました!

SHOP ONPU♪ オーナー
株式会社町田木工場 代表取締役

町田 慶児郎keijiro machida

木の温かみのある家具を生み出す町田木工場

取材に伺ったのは12月上旬。事務所内にはこれから店頭に並ぶ予定のクリスマスツリーがお出迎えしてくれました♪

大中小のクリスマスツリー

大きさも形も様々なクリスマスツリー。
かわいい雑貨やカントリー家具は、どのように生み出されているのでしょうか。

事務所内には製品がたくさん!

そもそもカントリー家具ってなに?

カントリー調の家具ってどんな家具のことを言うのでしょう。
カントリー(country)という言葉には、田舎や田舎風といった意味があります。

同じカントリーにも、ヨーロッパの伝統的な重みのあるデザインが特徴のブリティッシュカントリーや開拓時代を思わせる素朴な味わいのアメリカンカントリー、白い漆喰の壁に馴染むようなホワイトやミントブルーの爽やかな南プロヴァンス風のフレンチカントリー、シンプルなデザインのナチュラルカントリーなどのさらに細かいジャンルに枝分かれしています。

カントリー家具の特徴として、パインやオークなどの木材を使用するのが一般的と言われています。
オークはヨーロッパに多く生育している木、日本名でいうと楢(なら)の木です。落葉性の広葉樹で硬さのある木材です。イギリスでは、オークが国でもっとも有名な木として、国の象徴にもなっているんですよ。
パイン材は日本でいう松の木です。業界一般ではパイン材は、欧州赤松とよばれる北欧産の松のことを言うのだそうです。ヨーロッパでは、パイン材は昔から庶民の木材だったそう。
アメリカンカントリーでは主にパイン材を使用することが多いです。
アメリカ開拓時代の舞台であった北米はパイン材がよく採れました。そのため、ログハウスを作る際にパイン材をよく用いたそうです。そして、家を作った後の端材で家具を作ったため、今でもアメリカンカントリーといえばパイン材という認識に繋がっていったそうです。

カントリー家具のもう一つの特徴として、オイルやワックスで仕上げるという特徴があります。
昔は、塗装材なども自然のものでしたから、オイルやミツロウなどで仕上げることが一般的だったようです。
もちろん、現代では水や汚れに強いウレタン塗装などのカントリー家具もあります。
しかし、素朴な木の持つ風合いを活かしたカントリー家具は、大量生産では出せない手作りの味やそのナチュラルな塗装から、使い込むほどに風合いが増し、愛着が湧いてくる家具ということが魅力のひとつなんです。

工場内の道具を紹介!

「私が使っているのは簡単な道具と技術なんですよ。」とおっしゃる町田さん。
日々の製作で使うおなじみの工作機械と工程を紹介していただきました!

Craft1 削る

この機械は刃を回転させることにより、ものを削ることができるのだそうです。
機械については門外漢な私。実物を見ただけだとどう動くのか想像がつかない…。
ということで、説明していただきました。

例に、SHOP ONPUさんで実際に取り扱っている木製ソリティアで解説。

木製『ソリティア』

このソリティアの木のボードの部分、この機械を使って作られているそうですよ。
「アームもついてないし、刃の可動域も広くなさそうだけど、どうやって削るの?」
頭の中、はてなだらけです。

なるほど!
治具を使って自由自在

この機械で円を削るには「治具」というものが必要なんだそうです。 「治具」とは、加工や組み立てなどの作業の手助けをしてくれる道具です。作業効率を高める狙いもあります。

こちらが、ソリティアをつくる時に使う治具。

この機械は刃のちょうど真下にピンをさすことができるようになっています。
機械にピンを刺し治具の溝や穴にピンを通すことによって意図した位置や形に削ることができるのです。

なるほど!「歯を回転させて削る」というシンプルな動きの機械でも、やり方次第で円を描いて削るということが可能になるんですね!

Craft2 垂直に切る

こちらはホームセンターなどによくあるという板を切断する機械
切断時には機械の中から鋸(のこ)が出てきて、縦に真っ直ぐ切断してくれます。垂直に切ることのできるこの機械はシンプルながら一番基本的で大切な機能をもっているのだとか。

垂直方向に入った溝から鋸(のこ)がニョキッとでます。

ホームセンターではワンカット30円〜50円ほどでカットしてくれるそう。
「じゃあ、動かしてみますね。」と町田さん。「お願いします!」とカメラを構えて待ち構えます。
プシューっと大きな音をたてる機械。驚いた時にはもう木材がカットされていました。

なるほど!
たかが直角直線、されど直角直線

木工初心者が苦労する最初の壁、それは「直角直線を作りだすこと」なんだそうです。

定規で正確な直角を書くのは案外難しいものです。小学生の時に三角定規と定規を組み合わせて苦労して直角を書いた記憶があります。直線を構成するのは二点の点である。そして、定規の角は90度! 頭でわかっていても、定規を使って実際に書くとあら不思議、確実に曲がっています。 さらに、直角直線に切るのも同じく難しいです。そういえば、中学生の技術の時間につくった木の箱はノコギリが上手に使いこなせなくて、どこかいびつな箱が出来上がりました。

直線を正確に取ることができれば、おのずと直角も取ることができる。 強度や美しさの鍵を握るは直角直線。 木材が直角直線にカットされているということは、とても基本的でありながら重要なことなのだそうです。 「だいたい真っ直ぐだし、まあいいか!」と見切り発車でカットし組み合わせると、見た目が美しくないばかりか、構造上に歪みが生じてしまうのですね。

Craft3 組み立てる

父「ちょっと釘打つからそっち押さえてて!」
子「わかった!」
日曜大工を楽しむ親子にあるあるな光景ですが、町田木工場では組み立ては一人でやるとのこと。 ひとりでどうやって組み立てているのでしょうか。

ひとりで組み立てるからこそ下準備が必要とのこと。
あらかじめ、ビス(ねじのこと)を打つために穴を空けます。
穴をあらかじめ空けておくことで木にビスを打ち込む時、木材が割れてしまうのを抑えます。

「ビスを打つ用の穴のみですと、組み立てって難しいんですよ。しっかり押さえてないとビスを打った時にわずかにずれます。」と町田さん。

しかし、一人で押さえながらビス打ちは労力がかかる上に失敗のリスクも高い。 そこで!ズレの防止と、強度を増すために「仮留め」をします。 仮留めの際の接合方法や留め具は様々。 ビスケットジョイント、組み木(くみき)、ダボ継ぎ、フィニッシュネイルなどなど。

留め具として、よく見かけるのは「ダボ継ぎ」
こちらは留め具の「ダボ」。名称は知らずとも、「あ〜!これこれ!見たことある!」って方は多いはず。
接合する木材同士に穴を開けてダボを差し込みます。
簡単そうに聞こえますが、やってみると案外難しいのだそうですよ。
接合する二つの材のきっちり同じ位置に穴を開けるのが特に難しいとのこと。

確かに、ダボは円柱で面積が小さいから位置を合わせるのは難しそう…。
接合部分のダボを埋め込むための穴の位置をあわせるそうための道具、ダボマーカーというものを使うのだそうですよ。

なるほど!
見た目もあのビスケットにそっくり!ビスケットで効率的に組み立てる

町田木工場で、よく使う仮留めがこちら!

軽くコルクのような触り心地。

ビスケットジョイントという接合方法につかう留め具「ビスケット」。ブナの圧縮材で作られています。 接合部分の木材に差し込み口をつくり、そこにビスケットを埋め込む形で接合します。

埋め込む差し込み口をあけるための専用工具、ジョイントカッター!

ジョイントカッターを木材に押し込むことで刃が出てきて削ることができます。

出来上がった差し込み口

差し込み口にビスケットを差し込む。サクッと入るのが見ていて気持ちが良いですね。
本番ではボンドを塗ってちゃんと固定します。

ビスケットを差し込み組み立てた状態

取材のために仮で組み立ててくださいました。
ボンドを塗っていない「仮留めの仮留め」状態なのに、自立しています!
なるほど、これなら一人でもビスが打てますね!

反りにくく、強度の安定した集合材

無垢材と比較して言われる「集合材」。
一枚板と表現される無垢材に対し、集合材はその名の通り細かい木材を張り合わせてつられています
木を張り合わせることによってつられた木材ですが、木目に注目してください。
木目が互い違いになっているのがわかりますか。
こうすることで、湿度の高い時も反りにくく、また、いろんな方向の力にも負けないように強度を安定させているのです。

無垢材の一枚板でもよく乾燥させることで反りを防ぐことができるそうですが、無垢材自体の価格が高価な上、長く乾燥させる分、工費がかかってしまうため、町田木工場では無垢材ではなく集合材を使用しているそうです。
安すぎる木材では使っていくうちに表面の化粧材が剥げてきてしまい長く使えない。
高すぎる木材では一般の家庭に手が届かないものになってしまう。
「どんな風に、どんな人に使ってもらいたいか。」
その目的とその目的に見合ったコストを考えて、材料を選んでいるのですね。

Craft4 細かい切断

こちらは細かい切断をする機械
ちょうど、お客様から依頼をいただいていたという、賞状を入れる額縁を例に作業を見学させていただきました。

こちらが額縁の設計図。設計図も町田さんが引くそうです。

額縁なのでアクリル板やガラス板を表側に貼るため、それを考慮した加工が必要とのこと。

まず鋸の刃の高さを測ります。その後、ノコの高さを調整をして、カットする深さを調節します。

定規を使った繊細な調整作業

ここまで刃を引っ込めることが可能なのですね!
ガイドとなる垂直の鉄の板に木材を沿わせていくことで真っ直ぐにカットします。

細かいカットもこの通り!

よく見るけどなんて名前?直角の定規

このL字型の定規の名前を知っていますか。
この定規を指矩(さしがね)といいます。なんと、あの聖徳太子が中国から日本に指矩を持ち帰り大工さんに広まっていったとか…!垂直水平はものづくりの基礎で重要なもの。「この指矩があったからこそ、五重塔も建てられた」と言われるほど、昔の大工さんの必需品だったようです。
昔のことわざで「さしがね無くては雪隠(せっちん)も建たぬ」というものがあるんだそうです。雪隠とはトイレのこと。指矩がなくては、トイレすら建てることも出来ない。転じて「何を成すにもそのための準備や方法が必要である」という教えを持つそうです。

一般的に、指矩は表裏に目盛があります。定規のデザインによってはその通りでないですが、裏の目盛りは角目(かくめ)丸目(まるめ)という二種類の目盛がふってあります。

表の目盛が5cmとしたら、角目の1目盛の長さは ×√2(ルート2)で角目の目盛5は5√2cm。正方形の対角線の長さになっているんですね。
小数では書ききれないし、分数では表せない√(ルート)がすぐ取れるのはすごい!
対して、丸目は、表の目盛が5cmだとすると、丸目の1目盛は ×π(パイ) で丸目の目盛5は5πcm。例えば、円周20mmの円の直径は丸目の20目盛までの長さで62.8mm(20×3.14)となります。
計算しなくても、直感的に長さがわかるようになっているんですね。
目盛の仕組みを知ったら「角目」「丸目」それぞれの名前にも納得ですね!

Craft5 角度のついた切断

さて、作るのは額縁。忘れてはならないのは角度のついたカットが必要になるということ。

私「角度のついたカットはどうするんですか?」
町田さん「斜めの切断もこれでできますよ。

一瞬、頭がフリーズする私。
「まさか指矩(さしがね)で一個一個45度を測ってカットするの?」

「この治具を使うんです」と町田さん。

45度を切断する町田さんお手製の治具

木材を治具にセット。

綺麗に45度!

どんな角度でもこの方法で作成可能とのこと。

正解を見た後は「そうだ!そうだ!確かに、そうやればカットできる!」と思いますが、果たしてそれを自分で思いつくかどうか…! 「垂直に切る」機械を使って、手助けしてくれる道具を作り、本来の用途とは少し違う目的を達成させる。この考え方が本当に素晴らしいなと思います。 木工の世界では、治具を手作りするというのは皆さんやられていることのようで、インターネットで検索したら自作の治具がたくさん公開されていました。自分の手元にある機械用にカスタマイズした治具を使って、製作の自由度を広げることが当たり前のように根付いていてさすがだなと感じました。

「ものをつくる」ための道具をつくる。こうやってものづくりって達成されていくのだな、とものづくりのプロセスの一端を感じ、感動。柔軟なアイディアで新たなものを作り出すその姿勢がすごく刺激になりました。

Craft6 微妙な差を生み出すカット

さて、今まで取り上げたのは直線のカット方法。クリスマスツリーのような曲線や窓抜き加工のクローバーマークののような自由な形はどうやってカットしているのでしょうか。

町田さん「細かい装飾的なカットは糸鋸やジグソーで切っていきます。」

糸鋸

ジグソー

「カットの際に、あらかじめ型は敷きますが、それはあくまで下書き。まったく同じ形にはなりません。」と町田さん。
例えば、クローバーの窓抜き加工。クローバーの葉を構成している四枚のハート型はよく見ると微妙に形が違うとのこと。
小さい雑貨も同じでひとつひとつ手作りだからこそ、形が全く同じものはひとつとしてないのだそうです。
「この微妙な違いが手作りの良さだと思うんですよね」といって、持ってきてくださったのがこちら。
下の写真の星の製品を見てください。

右と左で星の内角と外角の角度が違うんです。
じっと見比べないと気づかないようなわずかな角度の違いですが、認知せずともパッと見た感じ触った感じでこの違いを人間は感じていると思うんです。

「この世にひとつしか存在しない」という言葉もそうですが、ものが持つ存在を直感的に感じているからこそオーダーメイドや手作りに愛着を感じるのではないでしょうか。
手作りの製品を選ぶときに感じる、一見したところの見た目は同じだけど「あ!これなんかしっくりくるなあ。好きだなあ」とピンとくるあの体験もそういったわずかな違いが生み出しているのかもしれませんね。
ちなみに私は左下の星の方が好みです。

Craft7 手触りのいい滑らかな凹凸

SHOP ONPU♪さんの店内にあったサンプル

戸棚なんかの装飾でよく見かける角面の装飾彫り。
優しく優雅な雰囲気をプラスしてくれますよね。
どのような道具で削っているのでしょうか。
オーダメイドのSHOP ONPU♪では、この装飾も好きなものに変えることができるそうですよ。

トリマー

木材を装飾加工(トリミング)する工具、トリマーで加工します。
先端についたビットが高速回転することで、木材を削っていきます。

じつはこの材の角に施す装飾は、飾りを施す以前に必要な実用的な目的があります。
角にぶつかったりなどの怪我を防ぐなどの人を守る目的、その他にも、角からの損傷を防ぐなどの材を守る目的があり、木材の角を削り、面を作ることが本来の目的なんだそうです。これを面取りと言います。

面取りには様々な種類があります。今回は一部を抜粋してご紹介いたします。
面取りの方法は決められたものではなく、組み合わせて装飾したりなど、職人さんのオリジナリティにより様々なデザインがあるそうですよ。

几帳面という言葉がありますが、じつは面取りから生まれた言葉なんだそうです。昔、「几帳」という間仕切りや風よけの家具(ついたてのようなもの)があったそうです。

その几帳によく使われた面取り方法が「几帳面」。この「几帳面」と呼ばれる面取り方法にも何種類かあるそうです。
「几帳面」の装飾は、職人さんが丁寧に仕上げなければつくれないほど細かいもの。
転じて、物事を真面目にきちんとこなすことを「几帳面」と呼ぶようになったそうです。

見た目で名前のついたものも多いようで、蒲鉾面や銀杏面はいわずもがな、匙面は角を匙(スプーンのこと)ですくいとったような形から、匙面。猿頬面は45度から60度で角を取ったもので、お猿さんの頬のように見えることからついたそうです。

女性や子どもの心を掴む製品の秘密

もともとは、メーカーの協力工場としてベッドの床板などの木工品を製造する工場だったという町田木工場。どのようなきっかけでやSHOP ONPUを始めたのでしょうか。

町田さん「きっかけは実は娘なんです。当時小学生だった娘が、家でも跳び箱飛びたいと言い出しまして…」

意外なきっかけです!娘さんのその一言で、実際に飛べる跳び箱を作ったのだとか!
なんでも作れる優しいお父さんがいて羨ましいです。

「浜北カントリーフェスタ 」という浜北で開催されるイベントに、跳び箱を模した小物入れを出展し、来場者に好評だったことが後押しとなりお店を始めたそうですよ。

跳び箱の小物入れ

かわいい!そして、キャッチー!
跳び越える時に手をつく布の部分は、スポンジが入っていてふわふわでした。細やかな再現度!

SHOP ONPU♪のオリジナル製品はどれも可愛く、子供心や乙女心をくすぐるものばかり。

子ども大喜びのSHOP ONPU♪店内のちびっこルーム

オリジナル製品のデザインも全て町田さんが手がけているそう!
試作品をつくったら、奥さんや娘さんにアドバイスをもらうそうです。
女性の感性をくすぐる製品の秘密はここにあったんですね。

ご家族の意見を聞くことで、職人視点ではない新たな視点で製品を見てくれるのでとても助かるとのこと。

その意見をフィードバックし、新たに試作しながら製品をブラッシュアップしていくそうですよ。
SHOP ONPU♪の店内の内装は奥さんが手がけているそうです。
女性ならではの感性で、素敵な空間に仕上がっていました。

工業製品のように画一でないからこそ

「僕が使っているのは簡単な道具と技術。特別なことはできないから。SHOP ONPU♪に置いてあるものは、大きな器具がある大手の工場からみると、簡単に作れるものなんです。」とおっしゃる町田さん。

 

確かに機械でおなじものを大量につくることもできるけれど、手作りでつくるからこその味わいが確かに存在している。町田さんのつくりだすものに触れてそんなことを思いました。
どれも、素朴でシンプル。だけど一個の製品として、これ以上の要素の足し引きはいらないと感じるデザイン。

 

「小物や日常で使うものはシンプルでいいと思うんです。特別なことはできないけど、逆にシンプルにオーソドックスにいきたい。できる範囲でできることをやる。できないことを無理してやろうとしても、つくるものに無理が出てしまうから。」

 

私たちの生活に寄り添うような距離感の近い家具や雑貨に、安らぎ、やさしさを求める人は多いと思います。
手作りであること、シンプルであること。工業製品が身の回りに溢れている現代だからこそ、ハンドメイドが生み出す自然体な存在感に温かみや安らぎを強く感じるのかもしれないですね。

ほッと編集後記 ほッと編集後記

出来なかったことを「手助けしてくれる道具をつくる」「ものをつくるためのものをつくる」ことで出来るようにする。すると、その先で新たに出来ることが広がっていく。
目的のものを作り出すために労力と努力をいとわない姿勢が新たなものを生み出すきっかけになっていく。
その精神がものづくりの現場では当たり前のように息づいていて、ものづくりっていいなあとお話を聴きながら毎度ワクワクしてしまいます。

 

今回の取材でも手作りの治具を見せていただき「そこも手作りで作っちゃうの!?」と、まずは治具をも手作りという点に驚きました。想定された使い道以外の使い方を考え出し、手製の治具を使って実現する。
「出来る範囲で出来ることを」という言葉に関しても、決して消極的な意味でなく、現状から発想や努力で少しずつ出来ることの範囲を広げていくことをこう表現されているのだなと感銘を受けました。
この試行錯誤の積み重ねの上に、人々に愛される製品があるのですね。

後日、「治具かあ…!やっぱりものづくりしてる人はすごいよなあ…治具治具…すごいなあ…」と事務所をうろうろしていたら、弊社でも治具を発見しました!

 

ぱっと見、「汚ねぇダンボール」ですが、自社で使う資料などの冊子をつくる際にホッチキスの位置が揃うようにカスタムしたダンボールです。

治具のクオリティは足元にも及びませんが、これも立派な治具ですよね!
人間は道具をつくることで進化を遂げてきたと言われています。案外、「ものをつくるためのものをつくる」ことっていうのは人間の潜在的能力としてその得意不得意はあれども、誰でも持っているもので、どこの現場にもあるのかもしれないなあと、そんなことを感じました。ものづくりって面白いですよね。


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